今から出来るキレイな言葉遣い

――― いらっしゃいませ『お客様』。こちらの席へどうぞ。今週オススメの話題はこちらです。
キレイな言葉を使いたいと思ったきっかけ
週末、決まった時間にお越しくださるご夫婦がいらっしゃいます。お二人とも60半ばから70代頃でしょうか。着物と洋服どちらも好んでお召しになるようなオシャレなご夫婦で、白くふわりとした表情と、左薬指にはめた揃いの指輪の煌めきが印象的です。 有り難いことに週末は多くのお客様にお越しいただくので、ヘルプを何人か雇って店をまわします。ところが、そのご夫婦がお越しくださる時は不思議と一段落ついたタイミングが多く、お話させていただく事がよくありました。 お二人の品格と話される言葉はとても魅力的で、憧れと学びがいつもそこにありました。 私自身は育ちの良い方ではなかったので、言葉遣いも社会に出てから学んだ部分が多いのですが…そのご夫婦からも多くの美しい日本語・言葉遣いを学ばせて頂きました。
Qの印象に残っている『美しい日本語』
1.「お手間をおかけしました、遠慮なく頂戴します」 ご注文頂いたドリンクをお出しした際にかけて頂いた言葉です。 さりげないねぎらいの一言は本当に励みになります。 2.「大変美味しうございました」 この一言の前に入る「ありがとう」も大変嬉しいのですが… 飲食にまつわる感謝の言葉の中でも格別です。 3.「お目文字を楽しみに致しております」 これは話し言葉ではなく、ご婦人から季節の挨拶でお手紙を頂いた時に書かれていた言葉です。 「またお会いできることを楽しみにしています」という意味なのですが、 この語感の美しさには胸を打たれました。
言葉の美しさは世代・性別を超えて
かしこまった印象が強くなるので「日常で使うにはハードルが高い」 「自分のキャラじゃない」という方も、少しだけ背筋を伸ばすくらいの気軽な気持で 自身がお使いの言葉を振り返ってみてもいいかもしれません。 (…私もまだまだ修行中の身ではありますが) キレイな言葉遣いの出来る方は、年齢・性別問わずステキだなと思います。
――― お帰りですか?お代金は結構ですよ。来週、またのお越しをお待ちしていますね。
